えむにく事件

本名は塚田(つかだ)と言う。

四月に中学に上がった一年生だ。

小学四年生あたりから胸が大きくなり、背は158cmあった。

小学校では、塚田の肉体を見るのは男子たちの密かな楽しみだった。

塚田にとって友達と言えば、背が高いバスケの子がいた。

「塚ちゃんは、部活は何にすんの?」

「部活入りたくないな。帰宅部が良い」

塚田は運動部だけは嫌だった。

また勉強ができるわけでもない、文化部も続かないだろうなと思った。

「塚ちゃん、ナイスバディだからイケメンの彼氏作ったらいいよ」

友達は塚田をからかってみせた。

新学期が始まって、最初の日曜日だった。

近所のコンビニの交差点で、信号待ちをしていた塚田は自転車とすれ違った。

イケメンだった。

同じ中学かなと、塚田は思った。

翌日の月曜日だった。

廊下で全く同じ顔に声をかけられた。

背がかなり高く、遥か上からの声だった。

「君!」

ヘラヘラ笑いながら、芸能人のようなイケメンで、思わず顔が赤くなる塚田だった。

「・・・先輩だったんですね」

イケメンの先輩はニヤッと笑った。

「俺は帰宅部の三年です!部活は帰宅部にするといいよ!」

そう言って、ヘラヘラしながら去っていった。

イケメンの先輩とは、来る日も来る日も全く同じ場所で出くわした。

「もう帰るんだ! あはは! バイバイ!」

と言われたので、ペコっと頭をさげて無言で帰宅した。

来る日も来る日も、そんな小技を仕掛けられていた塚田だったが、四月の下旬に、ついに触られてしまった。

最初は手が触れあったくらいだったが、あっという間にするすると左肩から背中に手が回ってきた。

「ずっと気になってたんだよね・・・」

いつになく真剣な顔で言うイケメンの先輩は、何かの合図かのようにブラジャーのホックをカチカチと弄った。

塚田は、そのまま生まれて初めて男子に首筋から左耳たぶまで触れてしまった。

身体中がボッと熱くなるのを感じた。

塚田がオドオドしだすと、イケメンの先輩は急にムスッとして言った。

「ふーん、あのさぁ、連休さぁ、遊びに行かない?」

イケメンの先輩は更に言った。

「先輩の言うことが聞けないかな?」

塚田は、右の二の腕を掴む握力にも屈して、言われるがままに、五月の連休は毎日デートしたのだった。

二歳上のイケメンの先輩がいつも口調が強く。いつの間にか主従関係になった。

そして塚田の初体験は六月だった。

仰向けに足を広げて、イケメンの先輩の一物を受け入れて、次第に快楽にふけった。

六月下旬に、すっかり楽しんだイケメンの先輩は、塚田を学校のヤンキーに2万円で売った。

命令に従って行った場所で、塚田はヤンキーに囲まれた。

ヤンキーの頭は、配島(はいしま)と言う3年生だった。

「塚田さん、おっぱいおおきいでちゅね、ぼくちんが買いましたでちゅ」

そういうと、不良たちが塚田をゲラゲラと笑った。

配島の仲間の三年生が塚田を羽交い絞めにすると、配島は塚田の胸元を掴み、上から一気に引き裂くようにボタンをはち切った。

プッと飛んでいくボタンの方を眺めていた者はいなかった。

誰しもが飛び出す丸い肉塊に興味があった。

配島は塚田の口に、右手親指を刷り込ませると、右に引っ張った。

そして塚田の顎を左手で抑えながら言った。

「ぼくちんが買いましたでちゅん」

背後のヤンキーにそのままスカートをまくられ、下着を脱がされた塚田は目をつぶった。

「あぁ・・・うぅ・・・」

と命乞いをする。

バチンと大きな尻を平手で叩かれ、叩かれたあと撫でられ、それを繰り返された。

塚田は次第に、気持ちいいなと思ったのだった。

背後のヤンキーも、塚田の呼吸に合わせて殴打と愛撫を繰り返すのだった。

そうやって、塚田はヤンキー達の慰みものに堕ちていった。

背後のヤンキーは怒張した一物を取り出すと、塚田の女性器にあてがった。

そしてゆっくり挿入した。

塚田の尻がブルブルと震えた。

塚田は、背後のヤンキーの一物を受け入れながら、そもそもイケメンの先輩に見とれてしまったのがいけなかったのだなと思った。

イケメンの先輩の笑顔は、今でも好きだなと思った。

その瞬間だった。

「おっ・・・塚田さん感じていますね。配島さん、塚田さんのお〇んこがきゅんとなりました。」

背後のヤンキーが丁寧な太い声で言うのだ。

不覚にも塚田はヤンキーの野太い一物で生まれて初めてイってしまった。

「あっ・・・まだ食い込みますね。」

塚田は息を吐き、固く目をつぶって、顔を赤くした。

塚田を抱きとめる格好になった配島はボケっとした顔で呟いた。

「これ・・・一番イイ女だな・・・一番イイ女だ」

配島は、塚田を、このまま同級生や、後輩たちに分け与えたら一層尊敬されると考え、自分の番を後回しにして輪姦に移行したのだった。

三年生の番が終わると、二年生の番が回ってきた。

塚田は、痛みで「ああーーーー!」と絶叫する場面が多くなった。

配島は言った。

「塚田さん、『えむにく』」

塚田は、うつろな目で配島をみると、配島がもう一度言った。

「皆さん、塚田さんは『えむにく』です。今日から俺らの『えむにく』だから。これ『えむにく』でやってくれてるから」

その日は深夜の11時まで上級生のヤンキーに廃倉庫で輪姦された塚田だった。

塚田は、親にはゲームセンターに行っていたと嘘をついた。

午後6時以降、中学生がゲームセンターにいると警察官に補導されるが、放任で無知な親だったため嘘に気がつかなかった。

その後は毎週土曜日、塚田は廃倉庫で輪姦された。

輪姦祭(りんかんさい)という定期イベントになった。

塚田は、警察にも学校にも、親にも相談しなかった。

恐怖も凄まじかったが、快楽も凄まじかった。

ある日、配島は脱法で営業している美容整形外科からくすねてきた女性ホルモンを塚田に投与した。

注射針を刺す場所を配島は独自に研究して遊んだ。

仲間にハメさせながら、乳首をつまんで乳房の裏側、下側に打つのが一番効果的だと思った。

塚田が頻繁に絶叫し始めたら、注射針をスッと刺して注入した。

ホルモンを注入すると、しばらく塚田は大人しくなったが、またしばらくすると絶叫して悶えた。

配島の注射の腕前がどんどん上達するので、仲間から「医者志望っすか?」と言われたりした。

その一方で、よくある覚せい剤の類は絶対に塚田に与えるなと厳しく仲間に言ってきかせた。

塚田が瘦せてしまうためだ。

ピルも産婦人科から調達しては、塚田にがぶ飲みさせた。

塚田の食欲が湧くと、配島は喜んで松屋に連れて行った。

「『えむにく』に餌を与える」

それが配島の口癖だった。

とにかく日々、塚田は配島の言いなりだった。

その度に、思うのだった。

13歳の今がこんなにどん底なら、あとは這い上がっていくだけなんだろうな、と。

その一方で、学校の勉強はもちろん、出来た友達も、見てくる男子達も、馬鹿馬鹿しくなり、塚田は四ヵ月弱で中学校を事実上中退した。

塚田は学校に一切行かなくなったのだ。

夏休みの前日、配島は、輪姦祭ではなく、通常の集会でヤンキー達に、怪訝そうな声で言った。

「一段とおっぱいの大きな『えむにく』になったよな?」

ウンコ座りの配島は、糞が詰まったような顔をして、タバコを加えた。そして火をつけて、ふかした。

配島以外のヤンキーは直立したまま、どうしたんだろうと思った。

塚田は胸だけではなかった。ただでさえ成長期の身体に輪姦を繰り返した挙句、女性ホルモンを投与して、食欲の限り食事を与えるまでした結果、塚田の肉体は見ている男のほうが、恥ずかしくなるほどのものだった。

すると、2年生のヤンキーが、ドン・キホーテで買ってきたプレイ用の首輪を手に持って、やって来て、配島に見せて言った。

「これ、つけましょう!配島さん!『えむにく』は雌犬っす!」

ジャランと音がして、首輪には鎖がついているのがわかった。

その鎖の端っこをこのニ年生のヤンキーが固く握っていたのが、もしかしたら悪かったのかもしれない。

配島はすくっと立ち上がった。

加えていたタバコをぷっと吐き出して、ふーっと息を吐くと、物言わず二年生のヤンキーを殴りつけた。

右の拳が縦に振り落とされ、鉄槌のように重い音がした。

地面に倒れ込む二年生のヤンキーをじっと見ながら、塚田にすっかり情の沸いた配島は言った。

「仲間にすっか?な?」

乱暴狼藉ものの配島も、いい加減に塚田に情が沸いていた。

後日、配島は塚田のために白いツナギを工務店で買ってくると、着せてやったのだった。

「名前はごめんね。『えむにく』のままだよ」

配島は塚田を仲間に加えた。

仲間に加えても塚田の待遇は『えむにく』のままだった。

ただし塚田を叩いたり、蹴ったり、注射したりなど危険と思しきことは全て中止になった。ピルも適量になった。

配島はこの夏、市内を制覇した。

なんでもする崩壊した倫理観が売りの配島だったが、今年は男らしく身体を鍛えて喧嘩に臨んだ。

夏休み中、とにかく周辺の中学校のヤンキーを襲った。

喧嘩に負けたヤンキーが塚田を犯すことは、配島の「新しい弟」になる契りだと言う。

白いツナギを脱ぎ、パンティを脱ぎ、裸になった塚田は、少しオドオドしながら

「『えむにく』です」

と言って、四つん這いになった。

頭を下げ、腕立て伏せの胸を地面につけた格好で尻を大きく突き出して、配島の「新しい弟」に女性器を差し出した。

塚田は、いつまでたってもこの儀式でオドオドしていた。

オドオドする塚田をみて、少し安心して、喧嘩で負けたばかりの「新しい弟」は臆面なく塚田を犯した。

「新しい弟」は、塚田の腰骨を掴んで、一気に一物を女性器に突っ込んだ。

塚田は「はぁっ!」っと声を漏らすのだ。

配島は舌打ちをしてから言った。

配島は「絶叫するまでヤレな?」と、「新しい弟」に言う。

絶叫させなければならない。

配島への恐怖心から、塚田の尻穴に一物を突っ込み直す、出来の悪い「新しい弟」もいた。

塚田の直腸が少し擦り切れて、確かに絶叫したのが、配島は面白かった。

行為の後、配島が塚田の尻穴に軟膏を丁寧に、嬉しそうに塗ったのだった。

配島は、直属の後輩と、「新しい弟」たち、そしてその後輩たちによる連合チームを「雷嗚音琉(らいおねる)」と名付けた。

配島の「新しい弟」たちは、奉公として、自分の中学校で性奴隷を製造して雷嗚音琉(らいおねる)に献上した。

配島は、『えむにく』を統治に使い、恩賞として支配下のヤンキーに抱かせた。

献上された性奴隷らには売春をやらせた。性奴隷らには二、三年生もいた。

配島の時代は、11月の終わり、冬に差し掛かる時期まで続いた。

そして、頭を後輩にゆずったのだった。

その後、雷嗚音琉(らいおねる)は、塚田が三年生になっても存続していた。

塚田は二年生のときも『えむにく』だった。

三年生になっても『えむにく』だろうと塚田は考えたが、実際そうではなかった。

まず、配島に制圧された中学の静代(しずよ)という同学年の女子が友達だ。

静代は女ヤンキーで、性奴隷ではなかった。

静代の二歳上の兄が、やはりヤンキーで、後輩たちが筋を通したためヤンキーとして扱われた。

「塚田はさぁ・・パンティよりフンドシのほうが似合うよ?フンドシ履きなよ!」

すると塚田は言った。

「静代も履くなら履くよ。友達だからね」

静代からみても塚田は友達だった。

「じゃあ今度、買いに行こう。後輩どものアガリで買おう。ウチら三年生だからな」

配島の支配下で、ソチンと呼ばれていた高橋(たかはし)とパシリだった三角(みすみ)は同学年の男友達だった。

高橋は塚田をよく励ましていた。

「俺達の代だからな!もう怖いものないよな!配島さんも真面目にマルエツで働いているし!な!」

三角も言う。

「なーあ、それより一発!一発ケツのほうを貸してくれよ?塚田?なぁ?」

そう言って、う~っと唇を近づけてくるのだった。

この感覚の下に、徹底したヒエラルキーがあった。

上級生に逆らう者は処刑だった。それを可能にしていたのが2年生の池谷(いけたに)だった。

身長は190cm近くあり、バスケ選手を目指していたが、チームメイトに疎まれてグレた系統のヤンキーだ。

池谷は、とにかく逆らおうをする者をシメるだけシメて、すべてを雷嗚音琉(らいおねる)のヒエラルキーに捧げていた。

配島の時代から二年が経ち、雷嗚音琉(らいおねる)は実質池谷のものだった。

一学年下の池谷は丁重だったが、なんとなく塚田を『えむにく』と呼び続けた。

それが初代である配島への忠誠だと思っていた。

夏が終わるころ、近隣の暴力団から中学生の売春組織だと目を付けられた。

嗅ぎ付けてやってくる下部組織のヤクザへは、池谷や静代が上手くイイワケをして、逃れていた。

揉め事は全部自分達で処理するから好きにやらせてくれと用心棒は丁重に断った。

上部組織の暴力団員が来た日には性奴隷を人身売買の犠牲者にして凌いだ。

この池谷と静代のこのやり方は、高橋と三角も容認していた。

『えむにく』の噂は隣県のヤンキーにまで及んだ。

噂が噂を呼び、『えむにく』を手に入れたいと思う猛者が表れるようになった。

ついに、ある日、台風の大雨の夜に事が起きた。

隣県から一人の暴走族が遠征してきた。

学年こそ塚田と同じ中学三年生だが、暴走族のヘッドだと言う。

そして池谷に匹敵する図体だった。

雨の滴るヘルメットを脱ぐと、赤く血走った目で、集会所の門前でタバコをふかしていた三年生達を見下ろした。

中学生だてらに高校生を束ねて暴走族のヘッドをしている者だ。

迫力が凄まじかった。

ポケットから小瓶を取り出すと、強壮剤なのだろう、ガブガブと飲んでボリボリと噛んだ。

名は大沢(おおさわ)という。

「開けろ」

三年生達は体格に怯み、池谷をあてにした。

何人がかりでも勝てそうにないからだ。

大沢は、低くドスの聞いた声で言った。

「『えむにく』さん食べに来ました」

大沢は、集会所に上がり込むと、一目で塚田を見つけた。

大沢と目があった塚田は、直感で何が起きたのかわかった。

大沢は、塚田めがけて突進すると、咄嗟に間に入った池谷に、目をくれず裏拳で殴った。

殴られて立ったままの池谷に、若干驚いた大沢は、張り手で突き飛ばした。

「『えむにく』さんはこれですね」

大沢は嬉しそうに塚田を抱き寄せ、抱きしめたのだ。

そして大沢は言った。

「噂通りのイイ女だ、『えむにく』さん、俺欲しい」

唾液まみれの舌でベロベロと塚田を舐めた。

塚田は、嫌がり、うなだれて、大沢の胸筋に手のひらを重ねて、グイと離れるような動きをした。

「・・・んんん」

白いツナギが、心もとなく抵抗している。

すると、やっと嫌がっていると、意味が分かった大沢は突然逆上した。

大沢は塚田をほろき投げた。

でんと塚田の大きな尻が転がった。

「教育」

そう言って傍に落ちていた鉄パイプを拾った。

誰しもが塚田が危ないと思ったが、大沢が殴打したのは起き上がった池谷だった。

聞いたことのない音と共に、一撃で池谷の目玉が飛んだ。

その後、驚きと恐怖で腰を抜かした者を、興奮した大沢は一人ずつ池谷同様に処刑して回った。

「教育」

同じ音が何度も集会所に鳴り響いて、一人ずつ目玉が飛んで行った。

逃げればよいものを、塚田が助かるわけないと思った静代、高橋と三角が、刃物で躍りかかった。

それを見た全員が、その場にいた全員が錯乱して、大沢に躍りかかって行った。

結果、現場にいたヤンキー16人、塚田以外全員死亡する大量猟奇殺人事件となった。

大沢は、深夜まで現場で、気の済むまで塚田を犯して、バイクで逃走した。

だいぶ遅れてやって来た警察は、塚田を保護した。

大沢は明朝に県境で暴力団のベンツに追突された。

静代が、暴力団のほうに通報をしていたのだ。

静代は暴力団に事を知らせてから躍りかかったのだった。

暴力団の情報網は速く、もちろん狙って追突したのだった。

大沢は暴力団に捕獲された。

塚田は昼まで警察の事情聴取を受けた。

殺人犯でないことはわかるが、共犯が疑われた。

要は、性奴隷の立場が嫌で犯人を呼んだのではないかと言うことだ。

殺しの取り調べは厳しかったが、被害者と断定して警察は釈放したのだった。

親は迎えに来なかった。

犯罪者ではないし、身元引受人というわけでもないから、警察署も一人で帰宅させた。

塚田は、警察署を出て、帰宅途中に暴力団員に囲まれた。

塚田は同行を強要された。

暴力団の車に乗せられると、すぐにクロロホルムを染み込ませたハンカチで鼻と口を覆われ、寝かされた。

行った先の建物で、目を覚ました塚田は、大勢の暴力団員にボコボコに輪姦されたのだった。

そして、上の人と思しき暴力団員が、じーっと犯される塚田を見ていた。

そういえば、なんで男の人はこういう事が好きなのだろうか。

女性器が自分についていないからだろうな。

女性器が自分についていないのだから仕方がないな。

そう思ったら、恐怖で固かった股間が急に緩くなり、暴力団員の一物でイってしまった。

塚田が絶叫すると、暴力団員たちが声を揃えて大笑いした。

大勢で声を合わせるから、大きな音だった。

塚田は覚悟を決めていたが、最期の地獄がこんなに惨めなのかと、思った。

すると突然、上の人がパンっと手を叩いた。

塚田は、射殺か何か殺されるのだろうと思ったが。

「あの大沢ってチビッ子は『えむにく』ちゃんが呼んだからじゃなくて、シンプルに気に入ったから殺さなかったんだね、見ていてピンと来た。そうだよね。そうだ、そうだ。」

「表情がいいもんね。こんなんされてんのに、イっちゃって」

「友達を裏切ったんじゃないね、可哀そうにね、家に帰してあげます」

「あれは残念だけど、ダメなんだわ。あそこまでキカンボウだと、殺すしかないね」

そう言って塚田をギロッと睨むと、塚田は気を失って突っ伏した。

塚田は家に帰されたのだった。

大沢は、警察のほうに捕まっていれば、少年法で許された。

犯人不詳のまま大量猟奇殺人事件は報道規制がなされたが、ヤンキー達の間で『えむにく事件』と噂になったと言う。

中核メンバーが全滅した雷嗚音琉(らいおねる)は解散となった。

塚田は不登校の生徒として、更生施設に入った。

(おしまい)

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