これは2020年頃(二年程前)から、Twitter編入界隈で議論されてきた。つまり受験生に対する編入学情報の提供を、無料で行うべきか、有料で行うべきかで、「いずれが適切だろうか」、という難問である。二年が過ぎた現在、2022年、議論の様子は「散逸」してしまっていて、正確な経緯を網羅している者はおそらくいないと思われる。
筆者自身、当時から悩んでいたことであるが、「有料で行うべき」とする人びと(以後、有料派)の論調の歯切れの悪さは目に余るものだった。要は、有料で発信する理由が全くわからないのである。「無料で行うべき」とする人びと(以後、無料派)は明確な思想がある。早い話、そんな自分達を「正しい」と本気で思っているので、有料派に対して「理由の開示」を求めることも、本気で、(ネットスラング的な言い回しでよければ「嫌味ではなく、マジで」)、いまもなお続いている。
少なくとも逆ギレした有料派が「オカネトッテハイケナイノ?!」と混乱してしまうような、攻撃的な言葉(君たちは詐欺行為にあたる、など)を、実際に無料派が用いて(有料派に浴びせて)喧嘩になってしまう前に、有料派のほうで理性的に対応して欲しかったのである。どうしてかというと、なまじ儲けがかかっている有料派が血眼になってしてしまった様々な行為が、(そのなかには違法、不法にあたる破廉恥行為も散見され、)いまもなお残存する地雷のように一部団体の活動を阻んでいる。彼らが事実上経営努力としてコストを支払っておこなったのは、営業サイトのSEO対策と、あとは無料派の活動家への毀損なのである(これは大変に残念なことです)。
編入学試験情報が無料で配られるべきか、有料で配られるべきか、どうかは、現実的な課題として、今からでこそ討論すべきだと思う。その当時は、具体的にどのような結果を招くのか全く見通しが無いなかで、憶測、個人の自由、アンチズム、道徳論によって話し合われてきたが、今でこそ「経過」が存在するのだから、より現実的な話合いが可能だと思う(要は、現に起きた様々な悪い出来事を回避できるところに妥結点を持っていこうという感覚が可能だと思う)。その一方で、利害関係が不透明なまま複雑化しているため、何ら清き一票のような真似が、輪をかけて難しくなっている点も指摘できる。特定の活動家が全く別件で抱えている問題を抱き合わせながらスペシフィックな問題に再定義し「特にコイツに関しては例外的に全員で封殺すべきだ」などという魔女狩りになってしまうのではないか、という懸念もある。