イギリスは石炭が採れたから産業革命が起きました。小学生の頃から勉強ができるほうだった君達は「蒸気機関が発明されました」みたいなのを習った瞬間があって、覚えているはずです。蒸気機関は石炭で動くので、石炭というエネルギー資源を一早く活用していたイギリスで、発明のモチベーションがあったんです。アジアの国ぐにが木材を頼っていたことと対照的です。
森林エネルギーに頼っていた当時アジア諸国を「有機物依存経済」と呼んだとき、その一方でイギリスは「鉱物依存経済」へと移行期にあったと言えます。これは長谷川貴彦『産業革命』2012 世界史リブレット 山川出版社 p.56に書いてあったのですが、勉強した痕跡をPRするときに、ここでは長谷川先生が言っていた用語ということになりますが、先生が著書で使った用語を「あえて」使うと、読んだ採点の先生は、最初は「あれあれ?」とビックリするかも知れませんが、「この学生なりにそういう本で勉強したんだな」と思ってくれると思います。
同様に、両戦間期の問題が出たら「電力」という単語を使いましょう。着想がエネルギーだと経済史の論考としてはオーソドックスな風味が出ます。
経済史の理論的フレームワークの一つに長期的経済成長の趨勢(波動に対して赤線のようなもの)とか構造的な離陸(take-off)など話題になります。
当時のエネルギー資源について答案に書いてあると勉強した感じがグッと出ると思います。